栄養素の知識がなくても誰でも簡単にできる食習慣「栄養バランスの良い食事を実現する7つの習慣」
健康に良い食品と悪い食品にはいろんな説がありますが 結論は至ってシンプルです!
この健康習慣を続けようと決めるまでに 詳しく調べたことや、採用した理由、続けてみた効果などを余すところなく紹介しまーす。
よく10歳以上 若く間違えられる健康オタクが、ホントに効果があったものだけを厳選していますので、健康長寿を目指している人は 見ないと絶対損ですよー

ひみりか家の「健康習慣」のコンセプト
ひみりかレシピのコンセプト
➊世間の情報に流されずに とにかく自分で試して判断する
➋今までの知識を信じすぎず 常に健康情報をアップデートする
➌1つの食品や習慣に拘らずに たくさんの種類を組み合わせる
➍楽しむことを忘れない

詳しくはこちら👇
ひみりか家の結論「栄養バランスの良い食事を実現する7つの習慣」
結論
バランスの良い食事には 細かく栄養素を計算するよりも シンプルに「たくさんの種類の食品を長期的に食べること」が大切! そのために「栄養バランスの良い食事を実現する8つの習慣」を実践する!

理由
- ➊ 栄養素の細かい知識は不要!「たくさんの種類の食品を食べること」が大事
-
食品の栄養成分は「日本食品標準成分表」で確認できますが、同じ種類の食品の平均値ですし、未知の栄養成分もまだまだあるので、栄養士さんでも完璧にバランスのとれた食事を目指すのは困難です。でも、食品には多くの栄養成分が含まれていますので、たくさんの種類の食品を長期的に食べていれば、体に必要な栄養成分も満遍なく摂取できることが期待できます。
なので、細かい知識でちゃんと計算しなくても これだけ知っていれば十分だと思いました。 - ➋ 特定の栄養素に注目するよりもリスク分散の方がはるかに大事
-
どんな食品にもさまざまなリスクがあり、そのすべてが解明されているわけではありません。そもそも食品は「未知の化学物質の集合体」であり、同じ名前の食品でもその成分は多様ですし、食品の良い・悪いを決めているのは 食品そのものではなく、その食品の量だけです。そのため、食品安全の基本は いろんな食品をバランスよく食べて リスクを分散することです。
なので、一部の栄養素を気にするよりもリスク分散の方を大事にして、たくさんの種類の食品を食べようと思いました。 - ➌「食事バランスガイド」を基本に もっと簡単に考える
-
一般の人でも使える食品のガイドラインで 1番使いやすいのは、農林水産省の「食事バランスガイド」です。料理を「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つに分類し、それらに該当する料理を示された量で食べると 栄養バランスが良いとされています。でも、ちょっと複雑なので これをベースに毎食の献立を考えるは大変です。
なので、「食事バランスガイド」を基本にしつつ、毎日毎食使えるように、もっと簡単にざっくり考えるのが良いと思いました。 - ❹ たくさんの種類の食品を食べるために食品以外も工夫する
-
「食品の種類」をできるだけ多くしようとすると 食べる量が増えてしまいがちです。栄養素のバランスが良くても 量が多いと全部が摂り過ぎになってしまいます。
なので、食べ過ぎないように、「小さなお皿を使う」、「よく噛む」、「食事のバランスは1~2日で考える」など、食品以外の工夫も必要だと思いました。
ひみりか家の実践方法「栄養バランスの良い食事を実現する7つの習慣」

- ➊ 「食品の種類」をできるだけ多くする
- ➋「主食」「肉・魚・卵・大豆製品」「野菜・キノコ・芋・海藻」をなるべく同量にする
- ➌ 毎日 「乳製品と果物」を少しだけ食べる
- ❹ 食べ過ぎてしまうものは「小さいお皿」を使う
- ❺ 食事のバランスは「1~2日」で考える
- ❻「よく噛む」ために食事に20分以上かける
- ❼「健康食品」や「サプリメント」は避ける

健康に良い食品に拘るのがいいと思ってたけど、リスクもあるんだねー



結局、結論はシンプルなんだよねー
特定の食品に偏らずに いろんなものを食べるのが1番バランスいいってね!
習慣にして良かったこと


栄養バランスがシンプルで考えやすくなった
以前は お休みの日に、「日本人の食事摂取基準」や「食品成分データベース」を見て献立を考えることもありましたが、時間がかかるので継続できませんでした。
でも、今回のシンプルな習慣を意識するようにしてから断然楽になり、しかも、栄養素も満遍なく摂れている実感があるので、ずっと継続できそうだと思いました。



細かい知識や計算がいらないから 私でも簡単にできるのがいいよねー



いろんな情報を気にすると どんどん複雑になっちゃうから 継続できるシンプルなやり方が1番だよねー
食事の見栄えが断然良くなった
食事でいろんな食材を使うと、料理のバリエーションが増えて 彩りも良くなるので、そんなに凝った料理を作らなくても 見栄えが断然良くなりました。
料理の基本の色は赤・黄・青(緑)・白・黒の五色ですが、食材が多いと自然に揃うことが多いので、食卓が華やかになり 満足感の高い食事になりました。



前は 炭水化物や脂質が多めだったから 白や茶色が多かったよねー



そーだったよねー
でも 食材を多くしようとしたら 自然と野菜や果物が増えて 五色になったよねー



栄養バランスは見た目の色だけでも判断できそうだね
いろんな健康情報に惑わされなくなった
健康に不安を抱える人が多いので、「○○が健康に良い!」といった新しい健康情報が、入れ替わり立ち替わり常に世の中にあふれている気がします。
しかも不安感を助長しているものが多いので、ついつい惑わされてしまいます。
でも、特定の栄養素や食品だけを過度に摂るのはリスクが高いことがわかってからは、「あーまたこの手の情報かー」ってやり過ごすことができるようになりました。
バランスの基本はリスク分散です!



発酵食品がいいとか スーパーフードがいいとか聞いて いろいろ試したよねー



そーだねー
でも どの栄養素が不足してるかわからずにやってたから 今思うとリスクでしかなかったよねー
習慣にしたら問題になったこと
食費が上がった
当然のことですが、たくさんの種類の食品を揃えようと思うと 食費が上がります。
食費を安くしようと思うとエネルギーを摂ることが優先になるので、炭水化物多めになりやすいですが、栄養バランスは悪くなります。
健康になるには栄養バランスの良い食事が基本ですし、幸せな人生にするためには健康は欠かせません。
なので、健康への投資はある程度やるべきだと判断しました。



いろんなものを少しずつ買うから食費が2倍くらいになるんだよねー



でも 失った健康は取り戻せないから お金で健康寿命が延ばせるなら やらない選択肢はないよねー
バランスの良い食事に欠かせない「サラダ」の必需品


サラダスピナー
生野菜はよく洗う必要がありますが、量が多いと、洗った野菜をザルで切っただけでは水がだいぶ残ってしまいます。
そのままドレッシングをかけて食べると、しゃびしゃびサラダです。
でも、サラダスピナーを使えば しっかり水が切れますし、他の手段では手間がかかりすぎるので、ひみりか家では毎日フル活用しています。



こちらの記事も参考にしてください
キャベツの千切りピーラー
サラダに千切りキャベツをたくさん入れるなら、キャベツピーラーが断然楽です。
そのうえ、「ののじキャベピィMAX」なら、とんかつ屋さんのような ふわふわでシャキシャキの千切りキャベツが 家庭で簡単にできます。
キャベツが溶けていく感じで 作っていて楽しいので、ひみりか家では毎日フル活用しています。



こちらの記事も参考にしてください
いろいろ勉強して重要だと思った基礎知識


バランスの良い食事について
- 栄養士さんが考えている「バランスの良い食事」とは、「栄養成分のバランスがとれているメニュー」であり、「栄養成分」には5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)と、栄養物質にはならない食物繊維やフィトケミカル(ポリフェノールやカロテノイドなど)も含まれます。
- 食品に含まれる「栄養成分」は、「日本食品標準成分表」(文部科学省)や「食品成分データベース」(文部科学省)で確認することができます。そして、病院食などは これらを基に食べる量から各栄養成分を計算し、後述の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(厚生労働省)を満たすようにメニューを組み立て、栄養バランスを良くしています。
- しかし、同じ種類の食品でも季節や産地が違えば栄養成分の量が異なりますので、「日本食品標準成分表」で示されているのは その食品の平均値です。「日本食品標準成分表」で栄養成分を計算しても あくまで参考値ということです。また、栄養成分の研究は発展の一途であり、「日本食品標準成分表」には記載されていない未知の栄養成分も まだまだあります。さらに、体内への吸収効率や 体内での変換率も考慮できません。
- そのため、完璧にバランスのとれた食事を目指しても 限界があります。それよりも、もっと簡単にバランスの良い食事を目指すには、「たくさんの種類の食品を長期的に食べること」が大事です。食品には多くの栄養成分が含まれていますので、細かく計算しなくても たくさんの種類の食品を長期的に食べていれば、体に必要な栄養成分も満遍なく摂取できることが期待できるからです。
日本人の食事摂取基準について
- 食事で私たちが見ているのは食べ物ですが、体はそれを消化して 栄養素に分解してから吸収して利用しているので、私たちが摂取すべき量は、食べ物ではなく、栄養素の量で決まります。その栄養素の量を定めているのが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」であり、日本人が習慣的に摂取すべきエネルギーと33種類の栄養素について示しています。
- 普通に暮らしている限り「日本人の食事摂取基準」を意識することはほとんどないと思いますが、病院や福祉施設、学校給食などは これに基づいて作られています。栄養強化食品を作る際の基準にもなりますので、何をどれくらい食べたら健康を保てるかについては、「日本人の食事摂取基準」によるところが大きいです。
食事バランスガイドについて
- 日本の食品ベースガイドラインといえば農林水産省の「食事バランスガイド」(2005年)です。1日に何をどれだけ食べたらよいかを考える際の参考として、食事の望ましい組合せとおおよその量が掲載されています。料理を「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つに分類し、それらに該当する料理を示された量で食べると 栄養バランスが良いとされています。


- 「日本人の食事摂取基準」のような栄養素ベースのガイドラインは、栄養士さんのような専門職向けですが、「食事バランスガイド」のような食品ベースのガイドラインは一般の人向けです。体のことを考えれば「日本人の食事摂取基準」に基づいた栄養重視にするべきですが、一般の人がそんな細かいことを食事のたびに考えるのは不可能ですし、美味しく楽しく食べることが二の次になってしまいます。なので、病院や福祉施設、学校給食などとは違い、一般家庭では「食事バランスガイド」のような食品ベースのガイドラインが現実的ということです。「食事バランスガイド」に従っても 必ず「日本人の食事摂取基準」を満たせるわけではないですが、一般の人の使いやすさを優先して、バランスの良い食事に近づけるように作られています。
- 2022年の農林水産省調査では、「食事バランスガイド」の内容を知っている人は約30%でした。しかし、これは2009年の調査結果とほぼ変わっていません。大半の人には普及していないため、「日本人の食事摂取基準」より簡単で使いやすいとはいえ、多くの人にとっては使いやすいものではないようです。
- 「食事バランスガイド」の使いにくさのひとつに、自分が食べている料理が分類に当てはめられないことがあります。和食中心で示されているので、例えば、中華料理やイタリアンなどの1皿は、「主食」「主菜」「副菜」のどれにも該当してしまいます。また、量も「1つ分」(SV)で示されていますが、献立をしっかり組み立てようと思うと 考えたり計算したりする必要があるため、忙しい毎日の生活で継続するには 少々複雑だと思われます。
- 「食事バランスガイド」は1食ではなく1日単位の食事で考えられています。厚生労働省の「健康日本21」にある野菜摂取目標量350g以上も1日単位です。そのため、食事のバランスを考える時、1日単位を基本に考えるのが良さそうです。昼食に炭水化物を食べ過ぎたなら、その分を夕食で調整する感じです。
〇色食品群について
- 栄養バランスを考えるために使えるツールとして「3色食品群」や「6つの基礎食品」があります。小学校や中学校の家庭科の授業で見た方も多いと思います。「食事バランスガイド」のような「料理」から見た分類ではなく、「食品・食材」による分類です。
- 「3色食品群」は栄養素の働きの特徴から、食品を3つのグループに分けています。健康にはこれら3つのグループをバランス良く組み合わせて食べる必要があることが示されていますが、どれくらい食べたらよいかという量は示されていません。


- 「6つの基礎食品」は食品を栄養的な特徴によって6つの群に分類していて、これらをうまく組み合わせて摂取することで、健康でいるための必要な栄養素を摂取できます。摂取量の目安を示したものもあります。


- 「3色食品群」や「6つ基礎食品」のような「食品・食材」による分類と、「食事バランスガイド」のような「料理」による分類には それぞれ一長一短がありますが、どちらを利用するにしても 少し時間を使って考える必要があります。なので、忙しくて食事にそんなに時間をかけられない人が多い現状では もう少し簡易な目安の方が良さそうです。
日本人にとって現状確かな健康になる食事について
- 国立高度専門医療研究センター6機関は、2021年に、現時点で確認されている国内外の疫学的エビデンスに基づき、日本人の健康寿命延伸のために必要な予防行動等について、個人とそれを取り巻く社会的要因に関する目標を「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」としてまとめました。
- その中の食事についての提言では、「年齢に応じて、多すぎない、少なすぎない、偏りすぎないバランスのよい食事を心がける。具体的には、食塩の摂取は最小限に、野菜・果物は適切に、食物繊維は多く摂取する。また、大豆製品や魚を多く摂取し、赤肉・加工肉などの多量摂取を控え、甘味飲料の摂取は控える。年齢に応じて脂質や乳製品、たんぱく質摂取を工夫する。多様な食品の摂取を心がける。」とされています。
- 明確に控えた方がよいとされているものは「食塩」と「甘味飲料」だけであり、それ以外は 多様な食品の摂取を心掛けることを目標にしています。現代の食生活は、赤肉・加工肉の摂取量が多く、野菜や果物、魚、大豆製品が少ない傾向にありますので、偏りをなくす工夫が必要ですが、特定の食品や栄養素にこだわるよりも、多様な食品をバランス良く摂取することが大事だということです。
お皿の大きさと食べる量について
- 普段食べている白米の量が何gか知っている人は案外少ないと思います。普段使っているお茶碗を目安にしている人が大半だと思いますが、大きい茶碗を使っている人の普通盛りは 小さい茶碗を使っている人からすれば大盛です。これは心理学で「アンカリング効果」といって、人は最初に与えられた基準(アンカー)に影響されやすく、お皿の大きさがアンカーとなって量の多い少ないを決めてしまっている状態です。なので、大きなお皿は無意識に食べ過ぎになることが多いです。
- 行動経済学や心理学の研究によると、大きなお皿を使うと同じ量の食べ物でも少なく見えるため、無意識のうちに多く盛り付けてしまい、結果的に食べる量が増える傾向があることがわかっています。逆に、小さなお皿を使うと、少量でも「たくさん盛られている」と錯覚しやすく、満足感を得やすくなるため、摂取量を自然に減らすことができることも明らかになっています。このように、お皿の大きさは、無意識のうちに食事量や満足感に影響を与えていますので、小さなお皿を使うことで、自然に食べ過ぎを防ぎやすくなります。
- 下の写真は、同じ量のサラダと雑穀米を異なる大きさのお皿に盛り付けて並べたものです。見た目だけで、これほど印象が異なって見えることがお分かりいただけるかと思います。食べる前から物足りなく感じていれば、当然 食べ過ぎにつながりやすいということです。


- チラシや広告、雑誌、SNSなどでグルメな食事の写真や映像を見ることが多いと思いますが、1人前のように見せていても 実際は2~3人前くらいあることが多いです。大きいお皿に量をたくさん盛った方が 断然美味しく見えるので仕方ないですが、これに慣れてしまうと、私たちの脳が1人前の量の基準にしてしまいます。なので、見た目でなんとなく判断せずに、たまには自分で量ってみることが大事です。例えば、「日本人の食事摂取基準」を基に計算すると、白米の適正量は成人男性で1食 約200~250g/食、成人女性で1食 約150~200gですので、量ることで基準となる量を知ることが とても大事です。
満腹感とよく噛むことについて
- 同じような食事メニューであっても 日によって満腹感がおとずれるタイミングが多少違うと思います。私たちの体は 食べた量や摂取した栄養素で満腹感を感じるのではなく、血糖値の上昇が脳の満腹中枢に伝わり満腹感を感じます。血糖値の上昇は食事開始から15~20分ほどかかるとされていますので、早食いだと食べ過ぎてしまうのはこのためです。
- バランスの良い食事には「たくさんの種類の食品を長期的に食べることが大事」ですが、種類が多いと食べ過ぎてしまう懸念があります。なので、食事に時間をかけることが とても大事で、そのためには「よく噛む=咀嚼回数を多くする」ことが重要になってきます。「よく噛む」ことで唾液の量が増え、消化吸収がよくなりますし、シワやほうれい線の予防にもなり、お口のトラブルも減ります。デメリットは時間が多少かかることくらいですので、万人におススメできる健康習慣です。
詳しくはこちらの記事をご覧くださいーい!


食品のリスクとバランスの良い食事について
- 多くの人は、「自然由来の食品はリスクがなく安全であり、添加物や残留農薬などの人工的なものは危険だ」と考えがちです。しかし、ふぐや毒キノコのように、自然由来であっても危険なものは数多く存在します。自然由来の食品にもさまざまなリスクがあり、そのすべてが解明されているわけではありません。そもそも食品とは「未知の化学物質の集合体」であり、同じ名前の食品でもその成分は多様です。添加物や残留農薬については、そのリスクが科学的に評価されているため、かえって危険に感じるかもしれません。しかし、どのような食品にも何らかのリスクは存在します。人工的なものだけに注意を払っていても、本当のリスクに十分対応しているとは限らないのです。
- インターネットやテレビや本などでは、「これは良い食品です、こっちは悪い食品です」のように二分法で語られることが多いです。その方が受けが良く 人を惹きつけるからですが、自然天然の食品は多数の化学物質が集まったものなので、人にとっての毒性物質(微生物が産生する毒素、発がん物質、重金属 など)も必ず含まれています。お米にだってカドミウムや無機ヒ素のリスクがありますし、ビタミンやミネラルも過剰に摂れば毒になります。なので、食品は良い・悪いの二分法で扱うことはできません。食品の良い・悪いを決めているのは 食品そのものではなく、その食品の量だけです。
- 偏食や過食、栄養不良が、肥満や血圧上昇鵜、血糖値上昇などにつながり、高血圧や糖尿病、脂質異常、がんなどのさまざまな病気のリスクを上昇させてしますことが世界中の研究で明らかになっています。それに、健康のためと思って、特定の栄養素を過度に摂ったり抜いたりすると別の問題が生じます。例えば、タンパク質を過度に増やすと腎臓への負担が大きくなりますし、炭水化物を抜くと その分 脂質(炭水化物よりエネルギー量が多い)が増えて太りやすくなります。
- 産地も種類も同じ食品ばかり食べていると 特定の汚染物質の摂取量も多くなる可能性があります。例えば、重金属の濃度が高い地域で地元産の食品を多く食べ続けていると、その重金属の摂取量も非常に多くなってしまいます。地産地消は経済面や地球温暖化から見るとメリットが大きいですが、健康にとってはデメリットもあるということです。
- 体に良いと言われている食品でも、そればっかりを食べていると、その食品のデメリットも多く摂ってしまいます。しかもそのデメリットは まだ解明されていないものもたくさんあります。なので、食品から被るリスクをできるだけ減らすためには、多数の産地で作られた多品目の食品を適量食べて リスク分散を図ることが1番効果的ということです。バランス良く食べることの意味は、栄養素の観点だけではなく、リスク分散の観点からも超大事ということです。
- 世界中の食品安全機関が一致して勧めているのは、「多様な食品をバランス良く食べる」ことです。これは、栄養素をバランス良く摂ることを意味しているのと同時に、リスクを分散させるということも意味しています。どんな食品にもリスクがあるので、リスク分散のためにいろいろ食べるのが食品安全の基本です。たとえ健康食品やサプリメントでも、人の食経験の中で食べることがなかった量のものを毎日継続して長期間摂り続けるのはリスクを高めていることになります。日本では世界中の多様な食品を買うことができるので、この選択の多様性が確保されていることこそが、食品の安全性にとって1番重要なことです。
良い食品・悪い食品に関する情報について
- 食品について、科学者が考えるリスクと記者が考えるリスクは異なります。科学者は科学的なリスクを重視するのに対し、記者が重視するのは 人々が抱く不安や恐怖などの体感リスクです。たとえ根拠が乏しい不安や不合理なものであっても、センセーショナル-な要素が重視されます。さらに、記者は人々の共感を得るようにカッコよく振る舞い、正義の味方を演じる傾向が強いですが、有料で情報を売って利益を上げる必要がありますから、そうなるのも致し方がないことです。
- そのため、食品のリスクについての報道は、良い悪いに二分されやすく、例えば農薬や食品添加物、遺伝子組み換え作物などのように叩くターゲットになりやすいもののリスクが強調されがちです。しかし、どんな食品にもデメリットはありますので、毒性があるかどうかは食品ではなく「量」次第です。なので、食品の良し悪しに関する報道は 悪い面が強調されている点を忘れないようにすることが超大事です。
- 健康食品やサプリメントは良いイメージで報道されていますが、医薬品ではないので、普通の食品と同じ扱いです。2024年3月に問題となった紅麹サプリメントのように、摂り過ぎれば健康被害に遭うこともあります。なので、健康食品やサプリメントは健康への期待が大きい分 逆に気をつけるべき食品と言えます。
栄養素の過剰摂取について
- 栄養素の摂取量が不足すると体に不調が現れますが、摂り過ぎても同じです。体に必要な量の2倍摂取すれば効果も2倍になりそうですが、摂り過ぎれば体にとっては毒です。例えば、ビタミンAは過剰摂取すると、頭痛や吐き気、皮膚のはげ落ち、脱毛症、筋力低下などが起こります。
- 特定の栄養素が体に良いと聞いて、「健康食品」や「サプリメント」を利用される方が多いですが、特定の栄養素が不足しているかをちゃんと調べずに食べている方が大半だと思います。補助的に少量だけ食べるならまだしも、毎日習慣的に食べていると 過剰摂取の恐れがあります。それに、そもそも、いろんな食品を食べている人が ある特定の栄養素だけ極端に不足することは稀です。
- なので、「健康食品」や「サプリメント」を利用される場合は、普段 自分が摂取している栄養素をちゃんと調べるか、気休め程度に食べるのが良いです。「健康食品」や「サプリメント」でバランスの良い食事を実現するのは難しいことなので、栄養素の知識がなければ 安易に手を出さない方が無難です。
今回は以上でーす。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!